メンター制度とは?
メンター制度は、新入社員や若手社員に対して、個別に任命された先輩社員が指導や相談に乗る人材育成支援制度です。指導・相談役となる社員は「メンター」、指導や助言を受ける社員は「メンティ」と呼ばれます。
メンター制度では、メンターとメンティの間で定期的な面談(メンタリング)を行い、メンターはメンティの仕事上の悩みや課題、キャリア形成に関する相談に応じ、意思決定をサポートします。メンターは、メンティの直属の上司や先輩ではなく、異なる部署で年齢が近い社員が選ばれることが一般的です。この理由は、メンティが評価を気にせず、自由に相談できる環境を作るためです。
現在、メンター制度は新入社員や若手社員だけでなく、中堅社員や幹部社員にも導入されることが増えています。また、ダイバーシティ&インクルージョンの観点から、女性活躍推進を目的に、結婚や出産などのライフイベントを抱える女性社員を支援するための特化型メンター制度を導入する企業も増えています。
メンター制度の導入にはメリットとデメリットが存在します。
メリット
- 新入社員や若手社員のモチベーション維持や早期の職場定着
- メンターとして関わる先輩社員のリーダーシップスキル向上
- 他部署間のコミュニケーションや相互理解の促進
- 女性社員や特定のターゲットグループの活躍支援
- 幹部候補生のキャリアアップのサポート
デメリット
- メンターとメンティの相性によって効果が左右される可能性
- メンターとなる先輩社員の負担増加や時間的制約
- メンターの質のばらつきや制度の一貫性の欠如
メンター制度を成功させるためには、メンターとメンティが相互の個性や動機を理解を促し、関係性を良好に保つための研修やサポートが重要です。さらに、組織全体の文化として、メンター制度が定着するよう、適切なリソース配分やフォローアップが求められます。
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