【DiSC®事例】MBO面接へのDiSC®活用
コーチ・ジャパン リーテイル部 シニアディレクター
福村 眞保氏
コーチ・ジャパン リーテイル部 シニアディレクター
福村 眞保氏
コーチ・ジャパンは、米国COACH社製品のバッグ類、スモールレザーグッズ、ベルト、時計等の日本における輸入及び販売会社である。現在、全国に188店舗を展開、店舗数と同数のストアマネジャーがおり、その育成プログラムとしてDiSC®を導入している。福村氏はDiSC®導入について次のように語っている。
「現場から、『自分についての客観的なアセスメントがほしい』という要望がありました。普段部下のことばかりに関心が向き、自己認識がおろそかになりがちという思いからでした。そこで、DiSC®ともう一つのアセスメントプログラムを、ストアマネジャーの上司であるエリアマネジャー約10人に体験してもらうパイロットを実施しました。すると、『DiSC®はきっと彼らにとって大変分かりやすいはずだ』という声が圧倒的で、DiSC®を導入することに決定しました」
自己の強みと弱みを把握
同社ではトレーニングについて福村氏の部署のトレーナーとエリアマネジャーを中心に内製化を進めている。そこでストアマネジャーへのDiSC®の導入は、エリアマネジャーを軸として行うこととし、エリアマネジャーとストアマネジャー間のMBO年度末面談を活用してDiSC®フィードバックを行うことになった。 「まず、年度末面談の準備ということで、エリアマネジャーがDiSC®とは何かをストアマネジャーに分りやすく伝えるシミュレーションから始まり、その上で自分の行動性向や強みと弱みを認識してもらいました。さらに自分と部下の一致点と相違点や強みと弱みの認識なども把握してもらいました。多くのメンバーは1日のパイロットプログラムに加えて、面談での活用に目的を絞った4時間のトレーニングを受けましたが、まだDiSC®を理解しきれていないエリアマネジャーには、私の方でフォローアップしていきました」
部下へのフィードバックスキルが向上
実際のMBO年度末面談は、エリアマネジャーとストアマネジャーの1対1で行った。最初に通常の年度末面談を行い、続いてDiSC®の理解に移ったとのことだ。
「年度末面談は、業績とコンピテンシーの2つから成り立っていて、DiSC®を入れたことによって、言いたいことをDiSC®の言語で語ることができ、コンピテンシーの部分のフィードバックが非常にやりやすかった。その後、ストアマネジャーは、部下と通常の年度末評価を行ったのですが、部下がなぜ言われたことができないかなどをDiSC®の行動特性、スタイルの違いを理解した上で話し合ったため、うまくコミュニケーションが図れたといっていました。そこまでできれば、次年度のスムーズな自己開発プラン作成につなげることができました」
それまで、エリアマネジャーとストアマネジャーは業績中心のコミュニケーションが多かったが、DiSC®という共通言語を使って話し合い、お互いがより深い理解を得られたという。
「これからは、エリアマネジャーとストアマネジャーとの間でだけでなく、全社的にDiSC®をどのように導入するかが課題です。ただし、ストアマネジャーなどはすでに多くのトレーニングを導入しているので、既存トレーニングと融合した形で、より効果的な方法で導入することが必要だと考えています」
2013年02月21日