【ProfileXT®事例】パフォーマンスモデルによる理想的所長モデルの検証
ファイザー株式会社 イノベーティブ医薬品事業部門営業組織推進部部長
安藤永一郎氏
ファイザー株式会社 イノベーティブ医薬品事業部門営業組織推進部部長
安藤永一郎氏
前回モデルと比較して理想像を追及する
ファイザー㈱では、すでにProfileXT®を2012年に導入、「思考スタイル」(その仕事ができるか?)、「行動特性」(どう仕事をするか?)、「興味」(その仕事が好きか?)を測定、営業所長のパフォーマンスモデル(コンピテンシーモデル)を2013年に作成している。「今年( 2014年)4月に、2年前に導入したProfileXTの有効性を再確認し、さらにパフォーマンスモデルの精度を高めることにしました。
すでに作成したパフォーマンスモデルと、営業所長の実績などを照合するとともに、新たに『結果を出す』『決断力がある』『他者を育てる』などの行動モデルを加えました。
こうして、13年の営業所長のパフォーマンスモデルと、14年のそれとを比較すると、いくつか注目すべき点があることがわかりました」と、安藤氏は分析結果について語っている。
客観的な基準づくりで納得性を高める
「当社の営業所長の特徴として、主張性の高さが挙げられます。全体の出現率の2.5%と言われるアセスメントの測定値『10』を持つ所長メンバーが何人も存在しています。
もちろん、主張性が低いほうが良いというわけではありませんが、あまりにリーダーの主張性が高いと、部下に高い業績を求めすぎ、信頼を失うケースもあることがパフォーマンスモデルの検討で示唆されています」
同じように、前回モデルと「態度」について比較した結果について安藤氏は次のような見方を示された。
「私たちの業界では変化が激しくなっており、チームを牽引していくためには変化に対して前向きな姿勢や取り組みが求められていて、『程良く人や物事に対するポジティブな態度』がチームのメンバーに良い影響を与えると推測できます」
ProfileXTの導入による影響について、安藤氏はそのメリットを次のように話している。
「これまで本社サイドや所長の上司にあたる支店長の価値判断で、あるべき所長の姿を議論してきたのですが、これだとどうしても理想像にバラつきが出てしまう側面がありました。このアセスメントはあるべき所長モデルを客観的な基準をベースに議論できることが魅力です。どんな人材を営業所長にノミネートするか、その根拠を提示できますから。私としては、このアセスメントは、ミスマッチが起きないように人材採用時に活用すると良いと感じています。また、育成時におけるガイドラインとしても有効に機能すると理解しています」
と、レポートを締めくくられた。
2014年12月12日