戦略人事機能の抜本的強化策とは?
人的資本経営を加速する新たな人事の方向性
富士通株式会社 CEO室Co-Head
西 恵一郎 氏
株式会社ライズ・コンサルティング・グループ 常務執行役員
佐藤 司 氏
登壇者のご紹介
ゲストスピーカー
富士通株式会社 CEO室Co-Head
西 恵一郎 氏
Nishi Keiichiro
早稲田大学政治経済学部卒業。
INSEAD International Executive Program修了。
三菱商事株式会社:不動産証券化、物流網構築、商業施設開発
株式会社グロービス:組織開発、リーダー育成、組織変革
海外法人を立上げ、現地法人(中国)経営
法人部門執行役員、経営メンバー
富士通株式会社:CEO室Co-Headとして、全社経営戦略の企画、推進
ゲストスピーカー
株式会社ライズ・コンサルティング・グループ 常務執行役員
佐藤 司 氏
Sato Tsukasa
ローランドベルガー、コンサルティングベンチャーの立ち上げメンバーとして、戦略立案から実行まで一貫して支援。 小売業、製造業、エネルギー、金融等多くの業界・テーマでの知見を持つ。 ライズ・コンサルティング・グループ参画後は、新規事業戦略案件、海外進出戦略、ビジネスモデルの刷新、中期経営計画などの戦略コンサルティングを担当。
モデレーター
HRD株式会社 ディレクター パフォーマンスコンサルタント
水谷 壽芳
HRテクノロジー活用による経営強化・改善のコンサルティングを提供。製造業・IT業界・製薬企業を中心として、組織・人事コンサルティングに関する約10年の経験を有している。日本国内における新たな人材アセスメント・ツールの普及を志向して、70社を超える戦略的ビジネスパートナーとの新規事業の立ち上げに関わってきた。ビジネスパートナーの事業支援・コンサルティングスキル指導に定評があり、ProfileXTなどの人材アセスメント認定セミナーの講師としても、延べ600名以上の認定資格者を養成してきた。
セッション概要:https://www.hrd-inc.co.jp/hrd-next/2024/#modal-session6-day2
本セッションでは、経営戦略の実現を牽引する富士通CEO室の西恵一郎氏と、テクノロジーを活用した組織変革の先駆者である経営コンサルタントの佐藤司氏をお迎えし、戦略人事機能の抜本的強化策を探ります。お二人の洞察と経験が融合し、パンデミックを経た現在における人事のイノベーションと人的資本経営の新たな方向性を明らかにします。
議論の中心となるのは、日本企業の人事機能の現状と課題、必要とされる革新的なアプローチ、そして実践における成功事例です。また、人材データの戦略的活用と、まだ十分に掘り下げられていない人的資本経営の重要ポイントにも焦点を当て、議論を進めました。
コロナ禍を経て変革の進む日本企業の人事領域
水谷:いよいよHRD NeXT 2024、最後のセッションになりました。「戦略人事機能の抜本的強化策」をお届けします。こちらのセッションはゲストを二人お招きしています。真ん中にお座りいただいているのが、富士通からお越しいただいた、CEO室 Co-Headの西恵一郎さんです。
西:現在、富士通のCEO室で全社戦略の推進責任者をやっております、西と申します。よろしくお願いします。
水谷:そして向かって右側が、ライズ・コンサルティング・グループから常務執行役員の佐藤司さんにお越しいただきました。
佐藤:佐藤です、よろしくお願いいたします。弊社では新規事業を中心としたコンサルティングやと新規事業のDX支援をしております。DXが進まない主な理由として、DX人材の採用やリテンションなどのタレントマネジメントが十分にできていないことがあると思います。ここにボトルネックがあるので、よって、弊社ではDX人材のタレントマネジメントまで一気通貫でご支援しています。
水谷:お二人は、経営の視点から組織人事を見られるトップランナーであると、私は捉えております。お二人が今の所属になる以前、10年ほど前から関係性があるということで、よろしければお話ください。
西:もともと、グロービスに去年の7月まで在籍していて、そのときの上司と部下なんです。同じタイミングで水谷さんとも出会うことができて、本当に長い間ご一緒させていただいて感謝しています。今日こういう場が実現したのもご縁だと思っていますので、いろんなお話ができればと思います。
佐藤:僕がグロービスの面接を受けていた際、「なんとなく優秀そうな人が応募してきたけど、誰か部下にしたい人いる?」という相談があったようです。そこで、西さんに拾っていただいて、僕が晴れてグロービスに転職できるようになった、という噂を聞いたことがあります。その時から、西さんにはお世話になっています。
水谷:そうした関係のお二人が、今の所属は違えども、同じアジェンダに向かってどんなふうにお話いただけるか非常に楽しみにしております。実は、西さんと佐藤さんともにHRD NeXTで2回目のご登壇になります。
未来の人事業界がどうなっていくか「What’s NeXT」というテーマに対して、佐藤さんは2020年10月に「ポストコロナの組織・人材戦略を見通す」というテーマでご登壇いただきました。西さんには、2022年1月に「企業変革を加速させる組織と人材の力」というテーマでお話をいただきました。
最初の質問として、今の組織・人事の現在地についてお話いただきたいと思います。佐藤さんから、よろしいですか?
佐藤:僕が前回、登壇したのが2020年なので、おそらくCOVID-19の元年だったと言えるかと思います。そのときから見てみると、一番大きい変化がCHROの浸透ではないかと思っています。
例えば経産省のリサーチだと、2017年にはCHROを導入した企業は13%ぐらい。それが2022年だと21%になっている、と。「たった2割?」と思われるかもしれませんが、規模別に見ていくと、5001人以上の企業だと、大体半数弱が導入しています。つまり、この数年間で大手企業に関しては、CHROの導入が一巡しつつあるではないかという点が、まず大きな変化かと思います。
一方で、さらなる期待を込めて言うと、とはいってもCHROの設置は手段でしかなく、目的は経営と人事領域の直結させることです。ここにおいては、まだいくつか課題が残っているのではないか、というのが現時点における現在地かと思っています。
水谷:西さんはいかがでしょうか?
西:佐藤さんがおっしゃったことに加えて、たしかにコロナ禍の前後で状況がだいぶ変わった印象がありますね。私のイメージは、以前は外資系企業と日本企業が比較されて、外資系の人事の方が先進的に進んだ取り組みを話して、日本企業の人事の方が「我々は、そこまでまだ行っていません」と言うような構図が、ずっと続いていた感じがします。
ただし、コロナ禍を経て、日本企業も根本から変わらざるを得なくなった結果、日本企業の中にも外資系企業と遜色ないぐらいチャレンジしている企業が結構出てきました。チャレンジする企業とチャレンジしたいけれどそこまでドライブかかっていない企業の差が、結構今つき始めているというのが率直な印象です。
水谷:その差が、どんどん広がっていくのかどうか、そのあたりについては、2つ目のセッションでカリスマメーカーの中西健太郎さんとも少し話しました。中西さんは「今のままでは変革が進まない」と言い切っていました。変わろうとしている企業もあるというお話も差し上げながら、前回のところから、今どうなっているかをお話したいと思います。
では、人事のイノベーション、そして人的資本経営の実践というテーマに移っていきます。今回のHRD NeXTでは、人事のイノベーションが1つのテーマですが、組織・人事領域においてどのようにイノベーションを起こしていくのか、成功例、あるいは必要な要素といったことを、お二人に伺いたいと思います。
佐藤:(スライドを投影しながら)きちんとできるだけクリアに伝えたかったので、この1ページを用意しました。僕もグロービスで教えてもらったことの一つが、イノベーションの定義です。いろんな定義がありますが、おそらくもっとも有名なのはシュンペーターの定義した「新結合」です。
では、人事のイノベーションとして、何と何を結合させればよいかというと、「人事業務」と、「業績や企業価値」をきちんと繋げるということです。今でも実は、「業績や企業価値」から「人事業務」へのという一方通行では、もうすでに繋がっています。例えば、「業績がよいからボーナスを出す」といった形で運用されている企業も多いかと思います。
一方、人事業務や何かを頑張ったら、きちんと業績に反映されるか、企業価値が上がるかという点では、まだ明確なつながりがないのではないか、実はまだ弱いのではないかと思っています。ですので、人事業務から業績・企業価値に向けた矢印に該当するKPIを、最初は仮でもいいから定義して、本当に取り組みが効いているかどうかを検証して改善するというサイクルを回していくことが、みんなが大事だと気づいてはいるけれどやっていない。これは、皆さんが「知らない」のではなく、「まだそこまでできていない、やりきれていない」領域かと思います。よって、それこそ、いわば取り残されたイノベーションなのではないかと個人的には思っています。
水谷:極めてクリアに、今回のテーマに則してイノベーションはどうあるべきかをご説明いただきました。こうして聞いてみると、極めて基本的な部分だと思いますが、進める難しさを生んでいる理由は、何かありますか?
佐藤:特に上場企業において強い傾向ですが、一度出した計画や目標実績は、下方修正しにくいんですね。よって、できるだけ情報を出したくない、出すにしても達成可能な数値にしておきたい、という思いもったことがあると思います。挑戦的な目標を掲げて、万が一達成できなければ下がったら下がったで、未達の理由をいろいろな説明するが必要ですがありますから。だからこそ、新しい挑戦である「人事業務の結果として、業績や企業価値を上げる」という目標を掲げにくい、公表しにくいのかもしれません。何か「やっている感」を出そうとしてしまいますが、すると取り組みの中に本当にやらなくてよい部分がまずあるかもしれません。
もう1つ、これは人事側の人にも当てはまると思いますが、もうKPIを設定してしまったら逃げ道がありません。だとすると、逃げられるだけ逃げようとする傾向、今までの20年、30年間許されてきた何かがあるのではないか、と邪推ながら思っています。
ちなみに、ちょうど僕がグロービスにいたころに、それこそ西さんの承認をもらって、アメリカのATDという、世界最大の人材・組織開発のカンファレンスに参加会社を訪問した際にさせてもらいました。その時に学んだ内容で、一番印象に残っていることは、「人材育成の貢献が業績に直結ヒットしない理由は人事にある」とアメリカの経営者が言い切っていたことでした。それ以来、「日本だけではないのか?」、「アメリカも同じであれば、何が原因なんだろうか?どうすれば、人材育成や人事業務を業績や企業価値向上に直結させられるのか」を考え続けて仕事をしてきたように思います。これを聞いたのが2015年のことですが、僕はその言葉が印象に残っていて、世界では各国がそうした状況なのか、日本の人事も何とか変えられないかと思いながら仕事しています。
水谷:西さん、佐藤さんのお考えについて意見や逆に疑問点などありますか?
西:これをイノベーションといってよいか分かりませんが、日本企業にとって大きく変わったのは、まず人材の流動化です。人材の流動化が進み、働く人が企業を選ぶようになりました。20代から30代前半くらいの層は、かなり流動化しました。さらにマネジメントレイヤーまで流動化が進んでくると、様々なレイヤーで人材が会社を選ぶことが起きます。そうなると、会社は選ばれる立場になるので会社が何をやっているかの開示が大事になります。
そのとき、「こんなことを定性的にやっています」と感覚的に言う企業と、データをベースに、「こういう根拠に基づいてこういうチャレンジをしていて、業績にもこう繋がっている」と言える会社とでは、選ばれ方が全然変わってくると思っています。企業はもう、いや応なしに(非財務情報の開示を)やらざるを得ないところまで来ているのではないか、と思います。
今、富士通でも非財務指標の開示に取り組んでいますが、ESGに関わるさまざまなデータを開示しなければいけなくなりました。今は、開示するだけで褒められるフェーズなので、どんな情報でも公開してしまっています。
「これ何の数字ですか?」「この取り組みは、業績にどう繋がっているんですか?」といったことに答えられなくても、許されている状況だと思います。私は今後、規制として強制されると思っており、「これ何でやらないのだ」と実施していないことを批判される時代が来ると思っています。そうなったときに、ちゃんと考えていない企業は結構きついと思います。
富士通も今そこに向けて、相当、人事に関するデータを取って可視化しようとチャレンジしています。昔の私は「そんな簡単にデータは取れないよ」という立場でしたが、今はデータが取れるようになってきているので、組織や人材に関して検証しようと思えば相関関係は絶対に取れます。因果関係まで分析するには時間がかかりますが、データをもとに人事を導くチャレンジができる時代になってきたのを感じますね。
喫緊の課題は、業績や企業価値の向上に対する人事の貢献をどうKPI化し、測るか
水谷:そのデータを取るだけではなく、その中身も大事だという点が次のアジェンダになります。そこにどう踏み込んでいくかという話になりますかね。経営資源を人材領域にも配っていこうとするときに、優秀人材のリテンション(つなぎ止め)が結構重要だというお話を、以前佐藤さんから聞きました。
佐藤:コンサルティング業界は労働集約的な業界なので、どれだけ優秀な人材が何人いるかでほぼ業績が決まってしまうのですね。そういった意味で、リテンションも当然重要です。ただ、リテンションだけでは不十分です。
優秀な人には手厚く報いてリテンションするのは当然のこととして、現在の業務に合わない人には適材適所のために他のアサインをしてみたり、そもそもコンサル業務が合わないのであれば違う業界に行った方が、その人にとってハッピーだったりします。よって、社会として適材適所が進むよう、適切な人材流動性を創出することが重要かと思っています。
ちなみに、優秀な人を手厚く報いるための仕組みは、大体どの会社にも入っています。一方、優秀な人に十分手厚く報いるための原資を捻出できる仕組みを運用している会社は少ないんですね。残念ながら弊社のクライアントでも、ローパフォーマーや不活性人材をどう扱えばいいかわからずに市場価値よりも高い給与を与え続け、結果としてハイパフォーマーに十分報いることができない会社が一定数あります。運用として、きちんと給与をパフォーマンスや職務に合わせて下げられるかが、すごく重要になると思います。
そういう意味では、ローパフォーマーの適切な処遇さえできれば、実はリテンションはすごく簡単ではないか、というのが僕の考え方です。
水谷:範囲だけではなく、どう経営としても社員に真剣に向き合っていくかは非常に難しい問題かと思いますね。
西:これは難しいですよね。今、富士通に社員が12万4000人いますが、この会社で評価の仕組みをちゃんと回そうと思ったら、5年ぐらいかかるのではないでしょうか。
それぞれの人材が適切に配置されて初めてタレントマネジメントが回るので、そこまでの過渡期はどうするかを考えている最中ですね。
水谷:そこは、やはり議論というかテーマを置いて、仮説を立てて検証していくようになりますか?
西:そうですね。ですから今は、マネジメントサイドがきちんと評価する力がないのであれば、個人のやりたいこととその可能性を解放する方向に先に走っています。富士通では、ポスティングという制度を活用して、12万4000人のうち8000人くらいがこの数年で動いています。応募は2万何千件来ていますので、すごい数です。
やりたいことがあったらポスティングで異動すればよい、と。年中、ポスティングは運用しています。
水谷:その制度自体は全社に摘要するわけですが、元気のいい組織とそうじゃない組織とか、何にも考えていない部門からは手も挙がりようがないといったこともあると思います。
西:確かに、人気がある組織に人が移り、特定の組織は人が不足してしまうということが起きています。ただ、人気がなくて本当に人がいなくなっていく組織は、人材が減っていく中で、当事者意識のある方が残ってリーダーシップを発揮していくので、エンゲージメントと生産性が高まっていきました。
水谷:副産物のようなものが生まれてくるんですね。
西:綺麗に言いましたが、今は人手が足りていないので、大変だけれど採用するか、(今いる人材で)頑張るしかないんですが、とにかく流動化をかけているということですね。
佐藤:うがった見方かもしれませんが、流動性と競争原理は、おそらく日系企業の人事が敢えて積極的に導入してこなかった、あるいはバブル崩壊以降緩和させてきたのではないかと思います。もちろん、雇用の確保は重要です。一方、競争力のない企業やポジションに人材を固定的に配置する方が、人手不足の現在の日本にとっては害が大きいのではないでしょうか?人事も現状に合わせてアップデートする必要があるのではないか、という気はしますね。
西:例えば、経営企画の責任者のポジションを普通は外部から採りません。
ですが、外から採ってきて機能させる、もしくは機能する人を採ってきてアジャストしていくといった受け入れる体制ができてきているので、それはだいぶ従来とは違う感じです。今、結構さまざまなポストに外部人材が入っています。
水谷:よい意味で覚悟をしているといいますか。
西:変革すると今、会社が決めているので。そのタイミングが重要かなと思います。スピードも上げなければいけないので。
佐藤:西さんの富士通でのミッションは、中期経営計画の達成でしたね。それを実行する人材を外から持ってくるのは、すごいと思います。ドラスティックですよね。
西:それが僕のミッションなので。ですから、経営企画機能はCEO室付けになっています。
水谷:先ほどのセッションで中西さんとお話したときは、シンプルなことをやり続けるというメッセージがありました。どうですかね、佐藤さん。企業の経営者と話す中で、経営者としての覚悟について何か感じる部分や、あるいは、ここで投げ込んでみたいテーマがあればお伺いできればと思います。イノベーションには覚悟が必要だという話について。
佐藤:西さんにはずっと怒られているんですが、僕、喧嘩っ早いんですよ。ですので、覚悟が必要だとか否か考える前に待たずに、いろいろ進めてしまいます。僕にとっては西さんの話をそうだよなと思いながら聞いています。
僕はやりたいことができる立場なので、チャレンジしてよい形を作ったとしても、チャレンジする人とは大体仲良くなれますが、そこで黙ってしまうような人もいて。ただ、そこで黙ってしまう人は、経営に参画する意思がないか、僕のアジェンダに参画する意思がないということなので、好きにやらせてもらえるので。
なので、富士通はもともと風通しのよい会社ではありますが、今、かなり経営を変えようとしている中で、すごくスムーズにできるからいいなと思っていました。
とはいえ、僕の話だけをしても参考にならないので、少しまじめに回答します。やはりこれもグロービスのころに教えてもらったんですが、「成功の反対は、失敗ではない。なにもしないことだ」という言葉があります。イノベーションに必要なことは、この考え方ではないか、と思っています。イノベーションとは、「新しい結合」を見つけることなので、当然簡単ではないです。よって、失敗は不可避だと思います。なので、失敗を避けるために何もしないのではなく、うまく早く失敗し、そこから学び、成功につなげることが必要なのではないかと思います。
西:最近、ネット記事で東芝の島田太郎代表が仰っていたのが、「大企業だから、寄らば大樹みたいな発想で来てもらっても困ります」と。それは、記事の一部分を切り抜くとそういうメッセージが目立ってしまいますが、言わんとしていることは、大企業だからといって寄り合って安定して働けるといった調子で来ないでね、と。そういう人は合わないということだと思いますし、「自分は変革しようとしているんだから」「チャレンジをしようとしてるんだから」というメッセージなのかなと。
嫌われたくないとか、ハレーションを起こしたくないとか、多くの人に来て欲しいと思えば、そうしたメッセージを外に出しませんよね。弊社の社長も言っていますが、会社のパーパスがあって、個人のパーパスがあって、それが必ずしも一致する必要はないし、無理して一致させなくてよい、と。ですが、富士通のパーパスと全然違う個人のパーパスなのであれば、外の環境に行った方がよいのではないか、ということは口に出しています。
こうしたスタンスを取るというのは、ある意味会社として本音の部分ではあります。一方で、本音をチラリと出しただけでも世の中からとがっていると思われるので、このスタンスを取ること自体が覚悟だと思いますが、やはり言った方がいいですね。不都合な真実に皆さんが目を向ける必要があります。
水谷:とくにコロナ禍でいろんなものが明らかになりましたし。かつ、会社にスタンスを取ってもらわないと、社員も選んでいいか分からないということもありますし。
西:社員も自分のキャリアですから、スタンスを選んだらよいですし、同じ会社でずっと働かなくてもよいし、自分がやりたいことがあったらポジション変えたらよいし、外に行きたいのであれば外に行ったらよいし、戻ってきたかったら戻ってきたらよいし。自分のキャリアを自分で作っていこうよ、と。その方がパフォーマンスも上がりますよね。
水谷:そこでポスティング制度の話に繋がりますし、皆さんがハッピーになっていく世界を追いかけていくことになりますね。富士通さんのポスティング制度については、継続的に私たちもウォッチしていきたいと思います。
西:すごく成功しているわけではないと思います。
佐藤:ただ、動かしてみないと適材適所かどうかもライトフィットも見えないので、すごくいい挑戦だなぁと思います。
ビジネスモデルに応じて変わる人事のKPIと、施策と業績の関連性を見える化する「人的資本価値向上モデル」
水谷:ですよね。「この方向に向かっていこう」という指針があって、ズレや違和感に気づいて、そこに変えていくという話だと思います。では一旦、イノベーションというテーマについて一段落とさせていただき、次のアジェンダに入ります。
どこでも言われている話ですが、人材版伊藤レポートを発端にいろんな議論が起こっています。お二人の視点で、企業内でまだ触れられていないテーマがあったら、共有いただきたいと思います。
佐藤:(スライドを投影しながら)これについても、1ページ作りましたので共有します。
繰り返しになりますが、やはりKPIの設定については、必要だと分かりつつ、多くの企業の人的資本経営では実装できていない所だと思います。
2022年の経産省のリサーチだと、KPIを設定している企業が3割くらいでした。しかし、投資対効果を計測している企業は1割ぐらいしかありませんでした。ですので、この領域はみんなが必要だと分かりつつ、まだやれていない領域なのではないでしょうか?ここに踏み込んでいかないと、結局は人的資本経営が業績や企業価値に直結しないと思います。
S&P500企業の企業価値に占める無形資産の比率が90%という調査があります。無形資産とは、主にソフトウェアや知財ですね。無形資産は誰が作るかといえば、人間しか作れません。工場と違って、設備が無形資産を作ってくれるわけではありません。自社ではどんな無形資産がほしくて、それを使って価値を生み出す人材とはどんな人なのかという人材要件定義さえできたら、その要件に合った人材を必要数集めるだけなので、やはりすごくシンプルです。
業績や企業価値向上に直結する人的資本経営のKPIを検討する上で、難しい点であり、大切なことが2つくらいあります。
1つ目は、人事業務を実行したら、業績や企業価値が上がるという因果関係を検証すること。例えば、最近いくつかの企業が、エンゲージメントと業績の相関を分析・開示していますが、僕は1回も相関係数が開示されているのを見たことがありません。おそらく、一般的に強い相関があるといえる水準に至っていないのだと思います。因果関係のみならず、その手前の相関すら検証できていない段階だと思うので、誰かが真正面から向き合って、因果関係のあるKPIを探していくことが重要だと思っています。
2つ目は、人事系のデータは、非構造化データと呼ばれたりしますが、とても定性的で収集や分析が難しいものが多いです。よって、極力フリクションレス、つまり手間がなく、自動的に正確な構造化データを収集する入仕組みを作っていかないと、KPIの運用ができないのではないかと思っています。
水谷:今の佐藤さんのお考えについて、登壇企業の皆さんにも事前に少し考えていただきました。
佐藤:せっかくですので、本日登壇された企業や業界の、典型的なKPIの例をお伝えしたいと思います。
例えば弊社ですと、労働集約型なので、人材要件を満たしたコンサルタントの数が増えれば、幸いなことに今は需要が多いこともあって、業績にかなり直結します。
山縣さんの携わっている業界をアパレル業界と定義するだとすると、僕の把握している限り、アパレル業界の勝ちパターンには2パターンあります。パリやニューヨークなどの有名なファッションウィークで、ランウェイで自分のプロダクトを披露するようにしているのは、「流行を作る」勝ちパターンが一つ。俗にPredictと呼ばれるビジネスモデルです。側の人ですよね。今日の山縣さんの言葉を借りると、「流行の文脈」、「ファッションの文脈」を作る人のパターン。そして、もう一つの勝ちパターンは、チャネルも含めて文脈を読みながら実際に店舗で売れたものを、迅速に改善し店舗に並べお客様に売っていくものです。俗にReactと呼ばれるビジネスモデルです。売れているファッションを大量に作る人の2パターンです。
そうすると、まずは、自社はどちらにするかビジネスモデルにするかを決められる人が必要です、10人もいりません。たった1人できる人がいればよいので、そこでまずは、その人材の有無がKPIを立てればよいですになるかと思います。
あとはビジネスモデルごとに人事のKPI設定はいろいろありますが、次に弥生も登壇していますので、例えばSaaS業界の人的資本経営のKPIを考えたいと思います。でいうと、当然プロダクトのフェーズによって異なりますが、一定程度まで成長している企業であれば、ニッチNo.1になり続けることが重要なので、開発の要員数要因は常に重要です。
また、SaaS業界では基本的に、顧客が1回契約したら売上が上がり続けるストックモデルです。収益がずっと続いていくものなのでよって、フィールドセールスの新規獲得よりも、カスタマーサクセスと呼ばれる既存のお客様をきちんと維持メンテナンスしつつ、てニーズを拾って開発にフィードバックしていく領域がすごく重要なので、その人材を成長に合わせて増やしていくことが重要だと思います。
あと、富士通を仮にSI企業とするとですと、わかりやすく言うと盤石な既存事業のレガシー人材と、例えばDXなどの新規事業に取り組むデジタル人材が必要だと思います。すると、経年でどんなレガシー人材とデジタル人材の人口比をどうするかが、に変えていくかが重要なKPIになります。
もちろん裏には、売り上げのKPIもありますが、人的資本でいえば人数比は重要になってくるのではないかと思っています。
水谷:今回のイベントの登壇企業まで分析いただき、ありがとうございます。先ほど控室で、弥生の前山社長に意見交換をしませんかとお声がけしたら、快い返事をいただきました。前山さん、ここから議論にご参加いただきたいと思います。
佐藤:あ、前山さん、こんにちは。まるで、テストの採点を待つ生徒のような気持ちです(笑)。
水谷:前山さん。KPIの話をしましたが、いかがですか?
前山:まさにおっしゃる通りだと思って聞いていました。KPIって本当にパワフルな指標であり考え方ですので、人の行動を変える力があると思っています。逆に言うと、KPIがしっかりしていないと、人は変わらないということだと思います。
我々も本当に意識して、とくに誰から見ても「こういうインプットに対して、こういうアウトプットだ」と客観的に明確であることを意識しながらKPIを設定しています。一方で運用している側としては、KPIがパワフルであるからこそ気をつけなければいけないと感じることもあります。ともすれば、「それは私のKPIに入ってないので、特に関係ない。やりません。私の仕事ではありません」といったコミュニケーションが起きる可能性が出てきてしまうことです。「私のKPIはこれですが、これ以外は評価に関係ないので仕事としてできません」と。
これは誤った理解に基づくジョブ型なのかもしれませんが、パワフルがゆえにKPIで補えない間に入ってしまう仕事も意識しなければいけないと思います。
水谷:西さん、どうですか。経営企画の立場で今のお話を聞いてみて。
西:そうした事態は起きるので、そう言われないように機能するKPIをもう1回考えて運用して、そうした繰り返しです。とくに海外の人材は、はっきりと言いますからね。KPIに対してまっすぐに動いてきますので。
佐藤:「Not my job」だと。
西:KPIの設定はとても大事です。本当にダイレクトに評価に繋がりますから。
前山:我々もまさにその点でもがいています。1つのアプローチとしては、KPIだけというよりは、仕事への姿勢やマインドセットを新たに考え直さないといけないだろう、と。マインドセットにもいろいろな定義がありますけれども、そこはグロースマインドセットだ、と。
そうすると、言われた方は、そうかと思うと思いますね。一方で、グロースマインドセットだと言ってしまうと、結構ずるい概念だと思っています。KPIに乗っていないけれどもやらないということは、グロースマインドセットと反しますので。そのKPIの間に入ってしまっているジョブもすべて協力しろと言われていることなので。そこがグロースマインドセットの前提だとして、そういった形で包含をしています。
佐藤:そういう意味では、弊社ではちょうどMVVを変えたばかりで、今からMVVを内部浸透させるタイミングです。なので、もう一度包括的な仕組みづくりをやろうとしています。
例えば、弊社は僕が入ったときは30人ぐらいの規模で、コンサルティング業界からすると後発参入者でした。まともに戦ったら、先行者である大手には絶対に勝てません。
一方、大手にコンペで勝って仕事を獲得しないと、売上が立たない時代でした。よって、弱小が大手に勝つために、例えば2人で1,000万の仕事を取ったら、普通は500万500万に分けますが、2人が同じように頑張ったら1,000万円ずつ成績がつく仕組が効果的でした。3人で頑張ったら、3人に1000万の成績がつきます。なので、仕組みとして、会社を上げて協力体制を作って提案していくことによって、時にはジャイアントキリングもできるような営業ができました。もしかしたらマインドセットはもっと強いのかもしれませんが、こういうシンプルな仕組みもかなり機能するんですよね。
やはりみんな人間なんで、感情や共感も大切です。ただ、それらは価値観によって大きく異なるので、一定程度汎用的なインセンティブスキームで支えられていなければ、人はなかなか動かないんじゃないかという気がします。
前山:評価を受ける側の納得感もありませんよね。
水谷:数字だけで人を動かすのも、なかなか難しい。やはり両方必要なのではないかという話ですね。西さんからもぜひお伺いしたい話があります。この次のスライドですが、西さんはCHROのラウンドテーブルという取り組みを実施しています。そこで、日本の名だたる企業のCHROの方と一緒に、今後どういうことを考えていけばよいかとお話ししています。その中で出てきている考え方について、紹介をお願いします。
西:昨年、富士通の主催で、CHROラウンドテーブルを開催し、パナソニック、オムロン、丸紅、KDDI、そこに当然富士通も含めて議論しました。伊藤レポートを踏まえて、これを前に進めていくために、もっと具体的にどう考えていけばよいのかと知恵を出し合って、具体的な実践事例を生み出していこうという議論をしていく中で、各社の事例をまず聞きました。やはり各社それぞれの人事戦略を聞くと、バラバラに聞こえるわけですよ。
一方で、施策を整理していくと1つの大きな構造が見えました。人事でやっている施策は大きく2つに分けられます。1つが、成果を出すための仕組み(スライド上、青のラインで表現)。もう1つが成果を出すための土壌作り(スライド上、赤のラインで表現)。実は、この2つをやっているんだと分かり、土壌作りがどう成果に繋がっていくかを一度、構造図にしたんですね。
この構造図を僕は、「人的資本価値向上モデル」と呼んでいます。これを作ったことによって、各社さんの取り組みを、同じ絵で議論できるようになってきたんですね。そこで分かったのが、大体多くの企業さんが開示している非財務目標は、土壌作りなんです。では、土壌作りの取り組みをどう開示して、経営にどう繋がっているかを表現するのは難しいわけです。土壌作りには時間かかりますし、そもそも成果のためにやっているわけではありませんから。外部への説明が難しいです。
ですが、「人的資本価値向上モデル」に基づいて、「この土壌作りがこちらの経営指標に繋がっているから、成果に結びつくんですよ」といったことを言えれば、結果にも繋がっているので説明しやすいです。
そういう因果関係を導いていく。データを入れながら相関関係を見ていくと、どの因果関係がとくに強いのか見えてきます。自分たちがこだわってやっている施策が、そもそも土壌作りの領域だとすると、それがどこの業績にヒットしているのかと見ていくと、示唆が出ると思っています。これを共通のたたき台として議論すると、意見交換しやすいですね。
水谷:各社さんの議論の中で、「人的資本価値向上モデル」の向こう側に、どういったものが見えてきましたか?
西:例えば全く違うことに取り組んでいたと思っていた企業同士が、実は同じことを大切にしていたとかですね。その2社は、最初から分かっているんです。ですから、最初から個別に話していました、と。ただ、他社から見ると分からないんです。「人的資本価値向上モデル」で整理したら、やっと分かったということがありました。
あとは、施策をプロットしてデータで分析していくと、例えば富士通だと流動化にこだわって取り組みを進めていると出ます。すると、たしかに流動化がインパクトをもたらしていると見えるので、今度、社内でも説明しやすくなります。インパクトがこのぐらい出ていると数字で出せるようになったので、事業部に説明しやすいですよね。
事業部長に、「これをやるとインパクトが出るので、やってください」と。数字も見えていますので、と説明していく。定量化されると説明するのが楽になります。何となくやってくださいと言うと押し付けられている感じがあるので、社内の取り組み方が変わります。
前山:たしかに、同じものを見ながら、さらに定量化もされたものを見て議論するのは、非常に重要ですよね。そうならなかった今までの人事の仕事のもどかしさというか、施策がどう繋がっているんだろうという疑問をみんなが感じている今の状態から、やはり一歩進めなければいけませんよね。
西:「大事だからやりましょう」といっても、だいたい全部が大事なので。実施する側からすると、またこれやるのかと思いますよね。
水谷:これは社内だけでなく、株主などにもこういう話を進めていますか?
西:はい、弊社ではCHROが、「富士通ではこうやっています」とIR等の対外的な説明をする際に、このモデルを使いながらやっていますね。
佐藤:土壌についてですが、それぞれのボックスが成果に繋がっているという意味で、ボックス同士の繋がりの相乗効果もありそうですますか?
西:あると思います。線の繋がりについては、まず青のラインはロジックなので、こう繋がっているはずだという見立てです。例えば、人材ポートフォリオがあって必要な人材要件を決めて、配置するために育成するのか採用するのかといったロジックの線を表しています。
赤(土壌作り)が、青にどう関連付けられるかは仮設で置いていますが、おそらくは数字を取ったり、企業によってこの箱の位置を変えたりしながらやっていくと、比較的、相関関係が見えるようになってきます。
水谷:箱同士の関連性について提示するのは今後なのですね。
西:今、CHROラウンドテーブルのセカンドラウンドで、企業各々に取り組んでいますので。データを入れながら進化させようとしている段階です。
前山:例えばですけれど、DE&Iを引き上げる、もしくはそこにすごく力を入れるとエンゲージメントが上がるとか。
西:箱を入れ替えてみると、そういったことも起こりえるかもしれませんね。
今は、DE&Iは、必要な人材を取るために必要な取り組みとして実施しているので。人材要件が決まったときに、DE&Iがないと人が採れないので。これがないと、青の項目が機能しないといったロジックを今のモデルでは表現していますが、今後、どんどん箱同士の繋がりが見えていくとおもしろいですし、かつ企業ごとに特徴が見えるかもしれません。
佐藤:ちなみにDE&Iの話が出たので乗らせていただくと、僕は、ダイバーシティというDE&Iの考えに昔から賛成なんです。イノベーションは新結合なので、新しいピースを持っていこられる人がいたら、それだけで新しい結合がいっぱい生まれます。
ただ、日本企業におけるインクルージョンの意味が分からないんです。入社試験でエクスクルード、つまり選抜して落としている、「入っちゃダメ」って。何をもってインクルージョンなのだろうって、つねに疑問に思っているのですが。企業の皆さんは、どう考えていますか?
西:おそらく、多様な人たちが外から入ってくることが前提として、多様な人が入ってきてその人たちが機能する状態になるのがインクルージョンだと思っています。
前山:これまで閉じられた会社であったとしても、これまで以上にダイバーシティ同士が繋がり合うとか、これまではもしかしたら粗結合だったものが、もうちょっと繋がりが深い結合になっていく、という意味があるかもしれません。
佐藤:仮にKPIとして考えると、「多様な人たちがいること」でダイバーシティ度合いが測られて、その人たちの「結合の度合いやチームダイナミクスの向上」が見られたらインクルージョンが発揮できているとすると、このインクルージョンはどう測るのでしょう?
前山:難しいですよね。
水谷:次のアジェンダですね。
西:おそらくですが、ベストタレントを世界中、年齢に関係なく性別も関係なく集めて、機能させる会社は強くなるはずだという仮説に基づくと、日本でいうともっともやらなければいけないのは、女性活躍で、それがどうパフォーマンスに結びつくのかを見るとか、外国人スタッフのチームがどのくらい機能しているかを見ていくことは、やらなければいけませんよね。
前山:そうですね。あと我々の会社での捉え方、また私自身の考えでもありますが、会社は社会の公器と言われるように、会社の中の人員構成と、世の中の社会の人員構成がなんでこんなに違うんだろう、と。もちろん年齢的なものは多少、仕方ありませんが。
ただ、なぜか男性社会と言われたりですね、なぜか育児休暇といったことに対して厳しいであったりですね、誰もが育児して介護して、男女の比率も1対1というのが社会のはずなのに、ひとたび会社に入ると社会性を否定される、と。
一方で、会社のアウトプット(商品・サービス)は社会の皆さんが広く使っていますよね。そのあたりを意識することが、DE&Iでは重要なのではないかと思います。
西:社会って民主主義じゃないですか。でも、企業って民主主義じゃないんですよね。それがどういうふうに会社で機能しているのかを考えないと、整合性はないですよね。独裁化すると余計にDE&Iは進まないので。
水谷:盛り上がってきたタイミングですが、お時間が来てしまいました。どうですか、皆さん。今日話してみて。
佐藤:先ほどの「人的資本価値向上モデル」を含め、おそらく今は、いろんな企業にアジェンダがセットされている段階なのではないかと思いますね。
西:人事データを取りましょうとか、チャレンジしましょうということは、今日お伝えした中から何か皆さんに感じ取っていただければと思います。では、具体的にどうするかについては、皆さんもっと聞きたいかもしれませんが、時間的に限界がありました。
前山:私自身も勉強になりましたし、こうやして突然入ってくることを許していただいて、本当にありがとうございます。セッションを拝見させていただいて、人事はすごく奥が深いけれども、作るのも人だし壊すのも人だという部分を改めて感じました。
そこを人事が中心になって会社を引き上げて盛り立てていくことは、今の日本の閉塞感がある中では、本当に重要なことなのではないかと改めて思いました。
水谷:以上をもちまして、HRD NeXTのラストセッションを終えていきたいと思います。このお話の続きをどこかのタイミングで設定できると良いのでは、という風に皆さんのお話を伺いながら、思いました。お三方、貴重なお話をどうもありがとうございました。
セッション動画全編はこちら
動画申し込みURL:https://survey.hrdgroup.jp/zs/p4ClRr
2024年01月26日