幹部社員マネジメント力の向上

資質の見える化、定量化が魅力

東芝OAコンサルタントの研修部門は主にICT技術者の人財育成を顧客に提供してきているが、最近、顧客から人間力育成・強化に関する課題解決の要求が増えてきている。　ICT技術者の育成は、ICT資格取得者数等の指標により成果は見えやすいが、人間力をいかに向上させるか、成果を確実に上げるための研修をどう提供したらよいかの課題がある。従来の研修提供型だけでは必ずしも顧客の課題解決に応えきれないため、人財のパフォーマンス・コンサルティング手法のHPI（ Human Performance Improvement）フレームワークを活用し実施している。
このフレームワークの人財パフォーマンス分析では、期待されるパフォーマンスの明確化と現状のパフォーマンス状態を確認し、現状と期待値とのギャップを明らかにしていく。人財パフォーマンスの見える化、パフォーマンス分析の指標の一つとして、ProfileXT®を活用している。
人財を期待値へどう導いていくか、このProfileXT®は、『客観的な評価指標』『適切な育成計画』『戦略的な人材配置』『グローバルスタンダード』などの面において、資質の見える化と定量化を図る事ができ、非常に優れたアセスメントである。

弱みを強みに変えるための行動変革を支援

課長以上の幹部社員にProfileXT®に回答してもらい、個別にフィードバックを実施した。各々に自分の『強みと弱み（課題）』を自己認知してもらい、強みのさらなる強化と課題を克服するアクションに変えるように、フィードバックとディスカッションを実施した。

個別フィードバックの資料は、プロファイルズ社のアウトプットに加え、組織毎に俯瞰できるシートや、個人毎や組織ごとのレーダーチャート等独自の分析資料も使用している。
会社全体における社長が求める幹部像と現実の主なギャップは、「言語スキル」「エネルギー」に現れた。言語スキルは、「専門用語等を使いこなす言語スキルは高いが部下に解かるような平易な言語で説明しているか」また、「エネルギー」は、「社長が求めているスピードに対応できているか」などが浮かび上がってきた。
社長の求めるパフォーマンスモデルとの比較により、個別に導き出されるコーチングガイドを活用し、個人ごとの育成シートを作成。日々の指導やセルフコーチングにより、『課題を強み』に変えるための行動変革支援を実施した。
さらに、「人財育成委員会」を設置し、ProfileXT®をパフォーマンス分析の一助として活用し、人財の中期的視点での育成方針を立て、中期経営計画と中期人事計画をリンクさせることにより、人財育成への投資計画を立てることもできるようになった。
この事例を基に同社では、HPIフレームワークとProfileXT®を組み合わせ、人財育成のパッケージ商品としてお客様に提案している。

2014年05月21日