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スペシャリストと語るアセスメント導入その後
~Assessment to action~

ビー・エム・ダブリュー東京株式会社HRビジネスパートナー 小野田晃氏
千寿製薬株式会社人事部マネジャー 木股靖明氏
経済産業省 大臣官房 臨時専門アドバイザー白石紘一弁護士

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材特性の言語化、見える化を図る

ビー・エム・ダブリュー
東京株式会社

HRビジネスパートナー 

小野田晃氏

千寿製薬株式会社

人事部マネジャー 

木股靖明氏

経済産業省 大臣官房

臨時専門アドバイザー

白石紘一弁護士

DiSC®、ProfileXT® ( PXT)、CheckPoint360°TM(CP360)などのアセスメントは、導入後どのように使われ、企業・組織にどんな影響をもたらしたのか、3人のHRスペシャリストにお集まりいただき、その後の展開とアドバイスを頂いた。まず、アセスメント導入の背景、動機から始められ、ビー・エム・ダブリュー東京㈱の小野田氏は「対人適応力を上げ、セールスパフォーマンスを向上させるために、20数年前にDiSCを導入し、さらに2018年にPXTを導入しました。トップセールス6名にPXTを受けてもらい、どんな人材特性を持っているのかを言語化、見える化することにしました」と、語っている。

千寿製薬㈱では2016年に部長・部長候補の職務適性の判断材料としてPXTを導入した。木股氏は、「本部長に登用するとき、複数の要件と職務への適性から総合的に判断していますが、職務への適性については、客観的な指標がありませんでした。そこで、より客観的に評価する判断材料が必要であると考え、PXTを活用することにしました。現在は、本部長基本モデルのほか、研究開発、営業、生産について、各職務にマッチするようにPXTのパフォーマンスモデルをカスタマイズして使っています」と、導入の経緯を語ってくれた。

白石氏は、経済産業省の産業人材政策室で「働き方改革」の企画立案に携わっていた当時、PXTと出会ったとのことだ。「人事、労働の世界でもテクノロジーを使う時代になっていると感じ、HRテクノロジーであるPXTの話を伺いました。各人の職業適性がわかる(例えば、「あなたの仕事への興味領域は人的サービスである」など)とのことで、このアセスメントに魅力を感じました。今、生産性の向上が言われていますが、単に労働時間を減らすなどの形だけの施策ではなく、人と職務のフィットにより適材適所が実現することで、働く人も企業もWinWinの関係を創れるところが素晴らしいと思いました」※

人事政策に限らず経営施策にアセスメントの活用を

次に、アセスメントを企業・組織に浸透させる上での留意点をお聞きした。小野田氏は、「ただPXTを導入したいというのではなく、どんな課題を解決したいのか、その組織の状況をしっかり確認し、PXTで何が測れるのか、測れないかを経済産業省 大臣官房 臨時専門アドバイザー白石紘一弁護士明確にして導入することが大切です。また、アセスメントの導入は人事以外の部署の人が関わってきますが、PXT は非常に説得力があり、ユーザーも使いやすいので、自信を持って人事以外の部署の方にも勧めてほしい」と、参加者の参考になればと語ってくれた。

導入後の活用に関して、木股氏はPXTから得られる育成ヒントを組み合わせてジョブフィットを探っていったと語っている。「本部長候補の16名の方にPXTを受けていただきました。すると、先んじて設計しておいたPXTの本部長モデルと候補者のグラフに差が出てきます。その場合、それぞれの候補者の行動をPXTの本部長モデルに近づけていくことが大切です。行動発揮の支援ということで個人別の育成ガイドを作り、本部長モデルとの差を見て、どの部分を伸ばしていくべきなのかをまとめて、幹部社員にフィードバックしています。候補者それぞれの強みを活かしながら、本部長としての具体的な行動を促す仕掛けを構築しました」と実際に導入することで見えてくる発見を教えてくれた。

白石氏は、HRテクノロジーの導入の社会的意義について次のように述べられている。「人手不足が論議され、また優秀な人材が海外に流出している現在、企業・組織にとって人材が重要な資産になっています。そして、いま世界の企業間競争で勝ち抜くためには、ジョブフィットによって働く意欲を引き出された人材によって、イノベーションを起こさなければならない時代になっています。さらに重要なことは、人事は人事政策にとどまらず、経営施策の一環なのだということを企業内で共通認識することです。そのためにPXTは活用するに価するアセスメントと言うことができます。ただ、HRテクノロジーを導入する際にはアナログ的なものをすべて排除するのではなく、デジタル技術とアナログを融合させて活用することが大切だと思います」

こうして3人の人事のスペシャリストによるパネルディスカッションは、アセスメントの導入動機から始まり、社会的意義まで幅広く論議され、参加者に感銘を与えるものとなった。

※なお、白石弁護士はこれに関連して「HRテクノロジーで人事が変わる」(労務行政研究所刊)を共著で出版されており、その中でPXT を取り上げている。

2023年09月01日

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